Amorphous silicon
アモルファスシリコン
【よみ】あもるふぁすしりこん
アモルファスシリコンとは、主にケイ素で構成されている非結晶半導体のことをいいます。
アモルファスシリコンは薄膜トランジスタの原料として用いられていますが、近年では太陽光パネルの原料としても用いられています。結晶シリコンと比較してアモルファスシリコンは光吸収係数が高く、エネルギーギャップが大きいといったメリットがあります。
エネルギーギャップとは、電子が動くことのできない価電子帯という場所と電子が自由に動ける伝導帯という場所の間隔の広さを指します。 エネルギーギャップは温度が上がることで感覚の広さが狭くなる傾向があることから、エネルギーギャップの大きいアモルファスシリコンは、 高温状況でも比較的安定したパフォーマンスを発揮することが可能になります。
また、製造に掛かる費用が安価で量産することができるといったメリットがあります。パナソニックが開発した太陽光パネルの「HIT®」は、単結晶シリコンをアモルファスシリコンで挟むハイブリット構造になります。なので、発電効率が落ちにくく、温度係数を向上させることに成功しました。
一方、紫外線を受けることによって発生する光劣化現象の防止や、変換効率の向上が課題となっており、各メーカーは実現に向けての研究や開発が進められています。
