ニッケル水素電池
【よみ】にっけるすいそでんち
ニッケル水素電池とは、マイナス極に水素吸蔵合金、プラス極に水酸化ニッケル、電解液に濃水酸化カリウム水溶液を用いた電池をいいます。
当初はエネルギー密度や出力が優れていることから、人工衛星用のバッテリーとしての開発が進められていましたが、 当時主流であったニカド電池と同等の電圧にも関わらず2倍以上の容量があることから急速に普及しました。
実用化された当初は、継ぎ足して充電したことで、一時的な電圧降下を起こす現象のメモリー効果や蓄えられた電気の量が、時間が経過すると共に徐々に減少してしまう自己放電の多さが問題視されましたが、 技術開発が進んだこともあり、近年ではこれらの現象をかなり抑えた製品開発に成功しています。
現在では、主に乾電池形二次電池やハイブリッドカーのバッテリーとして利用されています。 また、急速に充放電することが可能なので、 平常時のピークカットや停電時の非常走行を実現に向けて、鉄道システムやモノレールシステムの地上蓄電設備(BPS)などにも採用されています。