蓄電池
【よみ】ちくでんち
蓄電池とは、充放電を繰り返し使用することができる電池のことをいいます。
二次電池とも呼ばれており、様々な分野や用途で活用されています。また近年ではモバイル機器のバッテリーとして用いられる他、非常用電源や電気自動車などの用途で使われるようになりました。
蓄電池は、マイナス極・プラス極・電解質に用いられる物質によって以下の4種類に大きく分類することが出来ます。これらはそれぞれ異なった性質を持っていることから、使用者のニーズや機器の要件によって使い分けされています。
①鉛蓄電池
マイナス極に鉛、プラス極に二酸化鉛、電解液に希硫酸を用いられている最古の蓄電池と言われています。 安全で安定性に優れているので、使用実績が多く、主に自動車や電動車に使用されています。
②ニッケル水素電池
マイナス極に水素吸蔵合金、プラス極にオキシ水酸化ニッケル、電解液にアルカリ水溶液が用いられています。エネルギー密度が高いので、当初は人工衛星用のバッテリーとしての開発が進められていました。乾電池型の二次電池やハイブリッドカーのモーターに活用されている他、急速に充放電することが出来るので、その特長を活かして鉄道システムの地上蓄電設備などにも活用されています。
③リチウムイオン電池
マイナス極にグラファイトなどの炭素材、プラス極にリチウム含有金属酸化物、電解液に有機電解液が用いられています。エネルギー密度や電圧がどの電池よりも非常に高く、その特長を活かして、現在ではモバイル機器のバッテリーや非常用電源、電気自動車などにも活用されています。
④NAS電池
マイナス極にナトリウム、プラス極に硫黄、電解質にβ-アルミナが用いられています。 主に大規模な電力貯蔵施設や変電所、再生可能エネルギー設備の系統安定化など、大容量の電気が必要場面で活用されています。