水力発電
【よみ】すいりょくはつでん
水力発電とは、水が落下するときのエネルギーを利用して電気を作り出す発電方式のことをいいます。
水力発電は数ある発電方式の中でも特に長い歴史があり、1800年代後半から世界的に利用され始めました。
日本国内では、1888年に宮城紡績が自社で設置した三居沢発電所で自家用発電として開始し、その後、紡績会社や鉱山会社によって広く用いられることになりました。
発電用水車を水の力によって回転させることで発電を行うため、特定の化石燃料を必要としないこと、安定性や負荷変動に対する追従性が高いことも相まって、再生可能エネルギーの中でも最も実用的な発電方式とされています。
一方で、水力発電所の建設には必ずダムが建設が必要となるため、周辺の環境や生態系への影響が懸念されています。
近年になってダムの底に土砂が増え溜めておける水の量が減ることが問題視されたり、日本での開発はされつくしているため今後新設されることは少ないでしょう。
1960年代までの日本国内における電力の大半は水力発電によって賄われていましたが、その後火力発電や原子力発電の比率が増大していきました。
現在は、全電力のなかで1割以下にまで比率が低下していますが、昼間の最大電力量を増やしたりと電力受給ピークの緩和などに利用されています。