風力発電
【よみ】ふうりょくはつでん
風力発電とは、風力を利用して風車を回し電気を作り出す発電方式のことをいいます。 太陽光発電に比べ、設備利用率は概ね20%前後となっています。
自然に吹いている風を電力に変えるので地球温暖化対策や、化石燃料の枯渇、エネルギーの安定供給・確保が世界的に重要な課題となっている昨今、 温室効果ガスをほとんど排出せずクリーンに安全に発電することが出来ることで高い注目を浴びています。
風力発電は、風力発電機と呼ばれる設備を使います。 風力発電機の上部にあるブレードと呼ばれる羽の部分に風が当たると、ブレードが回転し、その動力を伝導しナセルと呼ばれる装置の中に伝わります。 ナセルの中でギアを使って回転数を増やし、電気に変換しています。 発電された電気はトランス(変圧器)で昇圧され、送電線を通って届けられます。
火力発電や原子力発電とは異なり冷却水が必要でないため、需要家近辺に設置する分散型電源としての利用が注目を集めています。
普及に向けてはいくつか問題点があり、主に建設コストの高さが挙げられます。 風力発電システムによる電力は、固定価格買取制度に基いて売電することができますが、 これによる市場価格の低下は現在のところ見受けられません。 また、鳥が衝突したり運転中の低周波騒音なども問題となっており、これらの問題点を解消する努力が求められています。
現在、出力変動抑制を目的に大規模な蓄電システムを併設した風力発電所も見受けられるようになっているようです。